村松事務所便り 2025年10月号(vol.261)

最低賃金引上げに向けた環境整備のため「業務改善助成金」が拡充されます!

 令和7年9月5日までに、最低賃金について、すべての都道府県の地方最低賃金審議会で答申が取りまとめられ、それらの結果、初めて全都道府県で1,000円を超え、全国加重平均は1,121円となりました(現在の1,055円から過去最大の66円引上げ)。厚生労働省は、最低賃金の引上げに対応する中小企業・小規模事業者に対する支援策として、9月5日から「業務改善助成金」の拡充を行うことを発表しました。


◆業務改善助成金とは
 生産性向上に資する設備投資等(機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練)を行うとともに、事業場内最低賃金を一定額(各コースに定める金額)以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部を助成するものです。


◆拡充内容1:申請可能な事業所が拡大
 従来、事業場内最低賃金と改定前の地域別最低賃金の差額が50円以内の事業所が対象であったところを、事業場内最低賃金が「改定後の地域別最低賃金未満」までの事業所が対象となります。


◆拡充内容2:賃金引上げ計画の事前提出を省略可能に
 従来、賃金引上げ後の申請は不可(申請前に賃金引上げ計画を立て、申請後に賃金を引き上げる)であったところ、令和7年9月5日から令和7年度当該地域の最低賃金改定日の前日までに賃金引上げを実施していれば、賃上げ計画の事前提出が不要となります。


◆中小企業庁でも補助金拡充へ
 中小企業庁においても、以下の補助金の拡充(対象の拡大、要件緩和等の措置)を行うこととしています。
① ものづくり補助金
② IT導入補助金
③ 中小企業省力化投資補助金(一般型)
【厚生労働省「9月5日から、事業場内最低賃金の引上げに取り組む中小企業等を支援する「業務改善助成金」を拡充します」令和7年度最低賃金額答申|厚生労働省
最低賃金の引上げに係る支援策について|内閣官房ホームページ


日本年金機構から公表された19歳以上23歳未満の被扶養者認定要件変更の案内とQ&A


◆被扶養者認定における年間収入要件の変更
 令和7年度税制改正において、19歳以上23歳未満の親族等を扶養する場合における特定扶養控除の要件の見直し等が行われました。これを踏まえ、扶養認定を受ける者(被保険者の配偶者を除く)が19歳以上23歳未満である場合の年間収入要件の取扱いが変わり、日本年金機構のホームページでは、変更内容の案内やQ&Aを公表しています。


◆19歳以上23歳未満の年間収入要件が「150万円未満」に
 扶養認定日が令和7年10月1日以降で、扶養認定を受ける者が19歳以上23歳未満の場合は、現行の要件である「年間収入130万円未満」が「年間収入150万円未満」に変更になります。「年間収入要件」以外の要件に変更はありません。
年齢要件(19歳以上23歳未満)は、扶養認定日が属する年の12月31日時点の年齢で判定されます。


◆Q&A
 日本年日本年金機構のQ&Aでは、以下のようなことが示されています。
・あくまで年齢によって判断され、学生であることの要件は求めない。
・年間収入が150万円未満かどうかの判定は、従来と同様の年間収入の考え方により判定される。具体的には、認定対象者の過去の収入、現時点の収入または将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入を見込むこととなる。
・令和7年10月1日以降の届出で、令和7年10月1日より前の期間について認定する場合、19歳以上23歳未満の被扶養者にかかる年間収入の要件は130万円未満で判定する。

 同内容は従業員への周知も必要になりますので、よく確認しておきましょう。
19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります|日本年金機構


「こころの耳の相談窓口」がリニューアルされました


◆電話、SNS、メールでの相談が利用可能に
 厚生労働省は「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」の「こころの耳の相談窓口」をリニューアルし、電話、SNS、メールでの相談が利用できるようになりました。「こころの耳の相談窓口」は、働く人やその家族、企業の人事労務担当者を対象に、メンタルヘルス不調やストレスチェック制度、過重労働による健康障害の防止対策などについての困りごと、悩みなどを相談することができます。
 各相談窓口の特徴について紹介していきます。


◆働く人の「こころの耳電話相談」
 電話相談は、平日17時~22時、土曜日・日曜日10時~16時(祝日、振替休日、年末年始(12月29日~1月3日)を除く)に実施しています。それ以外の時間は、自動応答メッセージが流れます。


◆働く人の「こころの耳SNS相談」
 「電話ではうまく話せない」「電話で相談することが難しい状況」などの場合、SNSで相談できます。相談にはLINEアプリの当相談窓口のアカウントへの「友だち登録」が必要です。受付は、電話相談の30分前までとなっています。


◆働く人の「こころの耳メール相談」
 相談内容を文章にしてまとめて伝えたいなどの場合には、メールで相談することができます。「ご相談の前に」・「利用規約」の同意のチェックボックスにチェックをして、メール相談専用フォームに入力することができます。メールは24時間受け付けていますが、祝日、年末年始は対応を行っていません。


◆相談する際の注意事項
各相談窓口を利用する前には利用規約を読み、同意する必要があります。また、医療の是非の判断などの医療行為にあたる内容や法律や税務等の専門的知識を必要とする相談、公的扶助や社会保険、各種給付金などの適用や処遇などについては対応できませんのでご注意ください。

 各相談窓口の詳しい利用方法については以下のサイトをご確認ください。
【厚生労働省 こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト