「女性特有の健康課題に関する問診を活用した女性の健康管理支援実施マニュアル~事業者向け~」が公表されました
◆マニュアルのねらい
女性の就業率の増加に伴って、女性の健康課題への対応の重要性が高まっています。厚生労働省の検討会が令和7年12月24日にとりまとめた報告書では、定期健康診断の一般健康診断問診票に女性特有の健康課題に関する質問項目を追加すべきとされるとともに、個々の労働者と事業者を繋ぐ観点から、望ましい対応をマニュアル等に示すこととされました。
本マニュアルは、これを受け、事業者が女性特有の健康課題で困難を抱える女性労働者にどのような対応をすればよいか、望ましい職場環境改善の取組みや参考情報をとりまとめたものです。
◆内容・目次
・女性特有の健康課題(月経困難症、過多月経症、更年期障害など)の基本情報
・取組みにあたっての手順や留意事項、安衛法上の位置付け、個人情報の保護など
・準備(管理職・社員研修、相談窓口の設置、休暇・勤務制度の見直し・整備など)
・専門医を受診した労働者からの相談対応
・職場環境の改善(具体的な業務上の配慮、支援の実施)
・Q&A(制度の目的と企業の役割、従業員への対応と環境整備など)
・参考資料:労働者や事業者が利用できる支援制度・機関の紹介
◆マニュアルの活用
女性の健康課題に配慮した職場づくりを推進する一定規模以上の企業では、労働者への説明を前提に、健診機関から情報を取得し、職場環境改善に活用するなどが考えられます。
本マニュアルを活用し、女性従業員が働きやすい職場環境を整備し、人材定着をはじめ、従業員満足度やパフォーマンスの向上を目指しましょう。
【参考】
・女性特有の健康課題に関する問診を活用した女性健康管理支援実地マニュアル~事業者向け 【001634193.pdf】
・労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会|厚生労働省
「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」が改正されました
内閣官房と公正取引委員会は「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を令和8年1月1日付けで改正しました。
◆改正のポイント
令和8年1月からの「中小受託取引適正化法」(以下、「取適法」という)等の施行に伴い、受注者から協議の要請があった場合に、これに応じず一方的に取引価格を据え置くことは「協議に応じない一方的な代金決定」に該当する旨の明記等がなされました。
◆本指針の性格
本指針は、労務費の転嫁に関する事業者の発注者・受注者の双方の立場からの行動指針であり、12の行動指針に沿わない行為により、公正な競争を阻害するおそれがある場合には、公正取引委員会により独占禁止法および取適法に基づき厳正に対処されます。一方、記載された発注者としての行動をすべて適切に行っている場合は独占禁止法および取適法上の問題は生じない旨、明記されています。
◆改正後の12の行動指針(採るべき行動/求められる行動)
(発注者)
① 本社(経営トップ)の関与
② 発注者側からの定期的な協議の実施
③ 説明・資料を求める場合は公表資料とすること
④ サプライチェーン全体での適切な価格転嫁を行うこと
⑤ 要請があれば協議のテーブルにつくこと
⑥ 必要に応じ考え方を提案すること
(受注者)
① 相談窓口の活用
② 根拠とする資料
③ 値上げ要請のタイミング
④ 発注者から価格を提示されるのを待たずに自ら希望する額を提示
(双方)
①定期的なコミュニケーション
② 交渉記録の作成、発注者と受注者の双方での保管
【参考】
(令和7年12月26日)「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の改正について | 公正取引委員会
障害者雇用納付金 対象拡大の動きと企業の対応
障害者の法定雇用率を下回った企業に課される納付金(不足する人数に応じて1人当たり月5万円)の対象について、現在は免除されている常用労働者数100人以下の中小企業にも拡大すべき、との意見が盛り込まれた報告書が、2月6日に公表されました。早ければ令和9年の通常国会での障害者雇用促進法等の改正を目指すと報道されています。
◆企業の対応
上記報告書には、100人以下の企業への納付金対象拡大に肯定的な意見があった一方で、「障害者雇用相談援助事業等を通じた十分な支援等により、中小企業における障害者雇用の進展を確認した後に、改めて検討するべき」との意見があったことも示されました。
障害者雇用相談援助事業では、労働局の認定事業者から、障害者の一連の雇用管理に関する相談援助を無料で受けることができます(原則1年を限度)。
雇用継続に関しては、地域障害者職業センターの「職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援」といった公的支援もあります。
新たに障害者雇用に取り組む企業では、こうした支援を活用しながら具体的な雇用を検討するとよいでしょう。
◆助成金の活用も
障害者雇用では、助成金も大きく分けて
(1)障害者の雇入れ等を支援するもの
(2)障害者が働き続けられるよう支援するもの
(3)障害者雇用の相談援助を行う事業者に対するもの
があります。
例えば(1)では、試用期間中に職場への適応状況を確認してから本格雇用へ移行することができるトライアル雇用助成金があります。
なお、助成金の支給要件や助成額等は頻繁に変更されるため、活用にあたっては最新情報の確認が必要です。
【参考】
・「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会の報告書」 を公表します|厚生労働省
・事業主の方へ|厚生労働省
