「育児休業等給付専用のコールセンター」が設置されています
◆複雑化する実務
昨年施行された改正育児・介護休業法の施行に伴い、従来の育児休業給付金に加え、出生後休業支援給付金や育児時短就業給付金が新設され、申請書類や要件等がそれぞれ異なり、実務が複雑化してきています。そして、申請から給付まで、時間がかかることも問題になっています。
◆コールセンターの設置
厚生労働省は、それらの問題を踏まえ昨年11月17日に「育児休業等給付専用のコールセンター」を設置しました。育児休業等給付に関する制度内容や申請手続、電子申請の処理状況の目安に関して、問い合わせに応じてもらえます。
◆問い合わせの対象となる給付金
・育児休業給付金(支給期間の延長を含む)
・出生時育児休業給付金
・出生後休業支援給付金
・育児時短就業給付金
◆問い合わせの対象となる内容
・給付金の内容や支給要件を知りたい
・支給額がどのように計算されるか知りたい
・給付金の申請手続を知りたい
・支給時期や電子申請の処理の目安を聞きたい
※具体的な支給日の回答は行われない
実務担当者にとっては、制度理解と、申請手続の管理、そして社内体制整備が必須実務となるでしょう。不明な点は、このコールセンターを活用してクリアしていきましょう。
【厚生労働省「育児休業等給付専用のコールセンターを設置します」001593629.pdf】
今年4月からの道路交通法の改正により自転車にも青切符
◆4月から自転車にも「青切符」制度が導入
道路交通法の改正により2026年4月から、自転車の交通違反に「交通反則通告制度」(いわゆる「青切符」制度)が導入されます。この青切符は自動車の交通違反の際に広く行われている違反処理の方法で、今までは自転車には導入されていませんでした。
これまでは自転車の交通違反が検挙されると、いわゆる「赤切符」(飲酒運転など特に悪質性・危険性が高いものに適用)等を用いた刑事手続による処理が行われていましたが、青切符の導入により、手続的な負担を軽減するとともに、違反者に前科がつくことをなくしつつ、実効性のある責任追及が可能となるものとされています。
◆青切符により検挙される違反例
青切符により検挙される違反の一例として、信号無視(反則金6,000円)、一時不停止(同5,000円)、携帯電話使用(同12,000円)、制動装置(ブレーキ)不良(同5,000円)等が挙げられます。
青切符導入後も、自転車の交通違反に対しては基本的に「指導警告」を実施し、交通事故の原因となるような、「悪質・危険な違反」は検挙の対象とするとされていますが、検挙の対象が広がったことで、自転車の交通違反については取締りが強化されることになります。
◆従業員への周知を
通勤等で自転車を使用する従業員もいるところ、自転車への青切符導入は個人としては当然知っておくべき改正です。一方、業務において重大事故が起こった場合などは、企業に使用者責任が問われるケースなども想定されます。自転車の交通違反への取締り強化が進む中、自転車への青切符導入や、自動車のみならず、自転車の交通違反防止については、ぜひ従業員に周知していきたいところです。
【道路交通法の改正について(青切符についても含む) 警視庁】
ハラスメント相談窓口が「あるのに機能していない」という矛盾
●制度が信頼されていない現実
厚生労働省の実態調査によれば、パワハラ相談窓口を「設置している」という企業は全体の7割以上に達していることをご存知でしょうか? 一方で、実際にパワハラを経験した労働者のうち、約35%以上が「相談窓口に相談していない」という実態が明らかになっています。さらに驚くべきことに、相談があったとしても、企業が「何もしなかった」と判断されるケースがパワハラで53.2%にも上っているのです。窓口があるのに使われていない、あるいは使っても実効性がないと判断されている――これは単なる運用の問題ではなく、本質的な課題だと考えられます。
窓口を設置することは、法律上のコンプライアンス要件を満たします。しかし重要な問題は、「窓口が存在すること」と「実際に紛争を解決すること」は全く別の次元にあるという点です。
●「見えないプロセスへの信頼」が解決を左右する
被害者が相談窓口を利用するかどうかを決める際、最も重視するのは「相談しやすさ」ではなく、「相談した後に本当に解決するのか」「訴えが真摯に受け止められるのか」という見えないプロセスへの信頼だと考えられます。このプロセスが不透明だと、被害者は窓口があっても利用を躊躇します。結果として問題は潜在化し、職場環境は悪化し、やがて労働紛争や訴訟へと発展するリスクが高まります。
相談窓口を単なる「あるべき制度」として形式的に運用するのではなく、実際に被害者の声を受け止め、問題を解決し、職場を改善するための実質的なツールとして機能させることが求められているようです。
実効性のある相談窓口の設置やハラスメント防止体制の構築、プロセス設計について、一度考えてみませんか。
【厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査 結果概要」001259093.pdf】
当事務所よりひと言
新年あけましておめでとうございます。
今年は、丙午(ひのえうま)という年ですが、私の同級生(昭和41年・1966年生まれ)は、江戸時代からの迷信(丙午の女性は気性が激しく、夫を食い殺す。嫁ぎ先に不幸をもたらすなど。)で出生数が激減したのでした。ちなみに、同級生の女性陣をみたとき、迷信であることに間違いないことを御伝えしておきます。ちなみに、私は来年1月に還暦を迎えますが、日々元気に過ごせることに感謝しています。
また、その年(1966年)は、日本の人口が初めて1億人を超え、当時は高度経済成長の時代でした。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
