令和8年7月から障害者の法定雇用率が引き上げられます
◆具体的な内容
令和8年7月から、民間企業における障害者の法定雇用率が現行の2.5%から2.7%へ引き上げられます。障害者を雇用しなければならない対象事業主の範囲も、現行の常時雇用労働者数40.0人以上から37.5人以上へと拡大されます。
法定雇用率を満たすかは、毎年6月1日時点の障害者雇用状況報告をもとに確認されます。つまり、令和8年6月1日時点の報告は現行の法定雇用率に基づき確認されますが、令和9年6月1日の報告では引上げ後の法定雇用率に基づき確認されるため、新たに対象となる企業では、約1年後の報告を見据えた対応が求められます。
◆企業に対する支援策
支援制度としては、高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の障害者雇用納付金関係助成金が代表的です。
本助成金は、障害者の新規雇入れや雇用継続を行う上で施設・設備の整備等や適切な雇用管理を図るための特別な措置を行わなければ困難であると認められる場合に支給され、次の8種類があります。
・障害者作業施設設置等助成金
・障害者福祉施設設置等助成金
・重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金
・障害者介助等助成金
・職場適応援助者助成金
・重度障害者等通勤対策助成金
・障害者雇用相談援助助成金
・障害者能力開発助成金
要件や手続きなどの詳細はパンフレット「障害者雇用納付金関係助成金のごあんない」もしくは助成金別の案内パンフレットをご覧ください。
法改正への対応とあわせ、無理のないかたちで障害者雇用を進めるためにも、早めの情報収集と準備を心掛けましょう。
【参考】
・障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について(厚生労働省)001064502.pdf
・助成金|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
早めの熱中症対策で「酷暑日」に備えましょう
気象庁は4月17日、最高気温40℃以上の日の名称を「酷暑日」に決定すると公表しました。
近年、夏に40℃を超える気温が観測されることが珍しくなくなりました。厚生労働省の「職場における熱中症防止のためのガイドライン」には、計画的に暑熱順化期間を設ける必要性が明記されており、早くから対策を始めることが重要です。
◆暑熱順化プログラム
暑さが本格化する前に、計画的に暑熱順化期間を設けて徐々に熱に慣らし暑熱環境に適応させることにより、熱中症リスクを大きく軽減できます。
暑熱順化の方法としては、7日以上<2週間以上を推奨>かけて暑熱環境での身体的負荷を増やす、作業時間を調整して次第に長くする、などが挙げられます。
暑熱順化は休暇等のため熱へのばく露が中断すると喪失が始まるため、以下の場合は、作業従事者が暑熱順化していないことに、特に留意する必要があります。
① 気温等が急に上昇した高温多湿作業場所で作業を行う場合
② 新規入職者などが新たに当該作業を行う場合
③ 作業従事者が長期間、当該作業場所での作業から離れ、その後再び当該作業を行う場合等
④「ウォーキング30分」や「ジョギング15分」を週5回以上、ダンス、サイクリング、スポーツもおすすめ(個人の体力や体調を考慮し無理なく)です。
⑤シャワー浴だけで済まさず、湯船に浸かって汗をかくことです。40度程度の湯に10分程度、汗がにじむくらいまで浸かり、入浴前後の水分補給を忘れずに。
昨年6月1日より職場の熱中症対策が義務化され、今年はその対象がスポットワーカーなどにも拡大されました。加えて、熱中症の重篤化による死亡災害の防止だけでなく、予防策により発生そのものを抑えることが、夏場の労働災害防止に繋がるとして、ガイドラインは策定されています。
上記の暑熱順化プログラムや、労働者の年齢・基礎疾患等を踏まえた作業時間の短縮など、社内ルールから見直すことが肝心です。
★特に、以下の方は留意してください。
睡眠不足、朝食をとっていない(水分やミネラルの補給ができていない)、過労、肥満、高齢者、筋肉量が少ない方、病気や治療の影響で脱水になりやすい方、汗をかきにくい方など
【参考】
職場における熱中症防止対策に係る検討会 報告書|厚生労働省
新入社員の働きやすい職場環境づくりのすすめ
新入社員の業務開始から2カ月ほどが経つこの時期は、職場や仕事への理解が進む一方、不安や戸惑いが見えやすくなる時期でもあります。新規学卒者の就職後3年以内離職状況をみると、令和4年3月卒は大卒33.8%、高卒37.9%と、平成30年3月卒の大卒31.2%、高卒36.9%より増加傾向にあり、若手人材の定着は多くの企業に共通する課題です。
◆小さな不安を見逃さないことが重要
「質問しづらい」「周囲に迷惑をかけたくない」と感じ、業務内容、人間関係、仕事の進め方などの悩みを抱え込んでしまうケースもありますが、小さな違和感をそのままにすると、意欲低下や早期離職に繋がるおそれがあります。
若年労働者の職場定着に関する調査ではありませんが、厚生労働省の調査報告書では「『働きがい』『働きやすさ』は、従業員の意欲、定着及び会社の業績向上を高める傾向があることがうかがわれる」とされています。
◆相談できる体制づくりを
また、同報告書では「『働きがい』は…(中略)…『自己効力感』が充足されるような雇用管理がなされた場合に高まる傾向があり、『働きやすさ』は『自己効力感』に加え、『相談できる体制』や『福利厚生』に関する雇用管理がなされた場合に高まる傾向がみられる」とされています。
「困っていることはないか」「相談しやすい相手はいるか」等、短時間でも継続して対話の機会を設け丁寧に確認することが、安心して働ける職場づくりに繋がります。今一度、自社の受入れ体制を見直してみてはいかがでしょうか。
【参考】
新規学卒者の離職状況 | 厚生労働省 Ministry of Health, Labour and Welfare Japan|厚生労働省
<村松事務所より>
急に暑くなりましたので、熱中症対策と体調管理に留意してください。
